カリン
独特な赤い色で硬い木材。以前は和室床柱などで多く使われた。 フローリングに関してはタイ、カンボジア、ベトナムなどが産地に近い事から 主な生産国になっている。中国南部(広東省広州市、福建省廈門市等)にも 台湾系の生産会社があります。 よく似た木材にマーカーというのがありますが やはりカリンの方が目詰まりのよい良材が多い。
チーク
茶褐色の色合いが木材通といわれるユーザーには人気がある。 水分を含みにくい性質から船舶のデッキ等に使用される。 タイ、ミャンマー、インドネシア、そして中国西南部などが主な生産国。 大きく分けて天然材と植林材がある。大陸にはそのどちらも存在しているが、 天然材は年々少なくなってきている。同じ植林材でもインドネシア材に 良材が多い。最近ではアフロネシアも質の良いものであれば積極的に 取り入れ加工しているメーカーもあります。
ナラ
現在、すでに北海道産ミズナラは減少しきっており、中国・ロシアで取れるものが多い。洋名「オーク」と呼ばれ最もポピュラーな素材の一つ。 北米のレッドオーク、ホワイトオークと似ているが若干色艶・目の細かさが違う。一般的には家具材に多く使われ、またフローリング材としては最も多く使用されている。生産工場は中国東北3省(リョウネン省、吉林省、黒龍江省)及び青島、上海、天津などの中部、さらには広州、廈門などの南部にも有り、大小の規模の違いはあるものの200社以上のメーカーが存在しているといわれています。
タモ
ナラによく似ているが、丸太でみるとナラよりも太く正円筒形なのが特徴。 ナラ同様中国東北部及びロシアで入手されます。階段・上がり框としての用途が多い。 フローリングより集成材としての需要が多く、公共施設のカウンターやベンチなどに よく見かけます。一般的に色の明るい「本タモ」と色の濃い「赤タモ」があり、「赤タモ」は実際には「ニレ」である。 「ニレ」は「タモ」に混ざっている場合があり、見分けがつきにくい木材です。
カエデ
中国東北部、特に吉林省及び大連などに工場が多い。 なかでもイタヤカエデは硬く、家具用材になります。 その他五葉カエデというものも最近では混ざっています。 これはイタヤカエデに比べ、やや柔らかいものです。 これら中国産カエデは米材のメープルに似ていますが色艶が微妙に違います。
西南桜
元々は国内各地で取れた木材だったが、現在はほとんど中国西南部(主に雲南省とミャンマーとの国境沿い)で取れる。日本の桜に似ていて良材が多かったのだが、最近ではそれも数が少なくなってしまい、越境してビルマ国内産が多くなっています。 中国東北部の樺木(通常、「東北樺木」という)を淡いピンクに着色している工場もあるがこちらは西南桜に比べ収縮率が高い。 最近では突き板フローリングにも桜(一般的に「バーチ」と呼ばれる)が多くなってきています。 「桜」の特徴でもある淡いピンクが人気急上昇中です。
落葉松
中国黒龍江省及びロシアにて取れる。日本の信州カラ松によく似ている。 濃い黄色が特徴で松のなかでも最も力強い印象の木材。 最近は住宅の柱と柱の間などに構造用合板としてよく使われる。 節が多いのも特徴。
馬尾松
中国西南部で取れる肥松の類。 福建省の内陸部で天然材と植林材が取れ、四川省でも植林材が取れる。 天然材は鮮やかな赤味と白太の色がはっきり分かれていて赤味はかなり濃い色です。 国内では山陰・山陽地区を中心に、この赤い部分を玄関框、式台、和風下駄箱、和室床板、縁甲板に、また、白太の部分は集成材として使われています。 集成材はインドネシアのメルクシパインが松系では一番多く使われていますが、馬尾松は比較的似ていて価格もやや安いので最近ではよく使われてきています。
ケンパス
東南アジア及びニューギニアで取れる。カリンによく似た赤い色の木材。 硬く腐りにくい特徴を活かし、鉄道枕木、電柱、デッキ材などに利用されている。 無垢フローリングとしても、色鮮やかで人気がありますが欠点は収縮がやや激しいことです。
ラバーウッド
いわゆる「ゴムの木」。もっとも安価で強い。 クリアー塗装が一般的に人気ありますが、薄く着色したものもよく出回っています。 生産地はタイ、カンボジア、マレーシア等です。
ホワイトウッド
北欧及びロシアなどで植林材として入手できる。 最近は住宅の躯体部分もホワイトウッドの集成材を使っている場合が多い。 小径木で節が多い。よく似た木材にレッドパインがあるが、ホワイトウッドはこれより節が小さくてきれい。見た目はパイン系だがこの木材はスプルース系である。
レッドウッドパイン
ホワイトウッド同様北欧一帯で取れる。 一見ホワイトウッドによく似ているが、節の大きさがホワイトウッドに比べ平均2倍ぐらい大きいのと、節の色もやや赤い。そして全体に赤色がまばらにシマのように混じっていて文字通りレッドウッドらしくなっている。 一般的には羽目板として使われるが、無垢節有りフローリングとしても使われます。 集成材も一時期出回っていましたが、最近ではあまり見かけなくなっています。
柳杉
中国福建省及び四川省あたりから取れる。基本的に日本の杉に近い。 ただ、一口に日本の杉といっても秋田、吉野、魚梁瀬、日光、御山、霧島、屋久などの銘木材、宮崎及び大分あたりの九州材、徳島及び土佐の四国材、岡山北部、そして愛知県三河あたりの一般材など非常にたくさんの杉があります。 この柳杉も、良いものには屋久杉同様の直径1メートル以上の大木もあれば、30センチほどの小径木もあります。 杉独特の油っぽさがあり暖かみを与える。 大径木は現在少なく突き板として和室の天井材に使われます。小径木は羽目板及び集成材など無垢材として使われる場合が多いです。
桐
日本国内でも若干入手できるが非常に高価で一般ではお目にかかれない。 北米でも同種があるが、これも高価になってしまっている。 現在は中国山東省、河南省、山西省あたりで取れるものがほとんど。 家具部材としては欠かせない木材。伐採時期、乾燥方法など製品までの工程プロセスが後々、非常に影響が出るシビアな木材。 湿気を取るなどの効能があるため収縮率も激しい。 現在はその効能と表面の美観から押し入れ及びクローゼット内装材として多く使われています。 最近では、羽目板、フローリングも出始めています。
メルクシパイン
インドネシアを中心とした東南アジア一帯に生存するが、インドネシアでは以前から造林をしてきました。 現在日本国内での窓枠、キッチンカウンター及び笠木などで最も多く使用されている木材の一つ。 植林材は節が多いので集成板として製造されています。 色が白く塗装の浸透が良いことから多く利用されています。 杢目があまりでないことも特徴です。
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